2023.05.29
仕事がデキない人の「ヤバい口癖」と悲しい末路(東洋経済オンライ引用)
仕事がデキない人の「ヤバい口癖」と悲しい末路
配信 2023年5月19日 13:00更新 2023年5月19日 18:28
東洋経済オンライン
取引先や上司や同僚との仕事の相談がうまくいかない。それはなんとなく、曖昧に話をしているからかもしれません。誰にでもわかるシンプルな数字を使って話すだけで、今まで以上に仕事をスムーズに進めることができます。Sophia Blis最高執行責任者COOで北海道東川町CFOの定居美徳氏の新著『数字で示せ』を一部抜粋・再構成し、お届けします。
「絶好調です。問題ないです」
「いい感じだな。がんばれ」
「大ヒット間違いなしです」
「もうすぐ終わります」
「なんか足りないな」
「あと一歩だな」
皆さんの職場でも、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。こんなフレーズが飛び交う職場は、要注意です。
これらは、仕事の成果や現状を「あいまい」にしてしまっている話し方です。
ゴールや、今の状態があいまいなのに、仕事が成功するはずがありません。
同様に、こんなフレーズも要注意です。
「ちょっといい?」「時間があったら」「なるはやでお願い」「大至急」
仕事で成果を出すには、はっきりとした時間管理が大切です。
でも、相手に気を使うあまり、時間を「あいまい」にしてしまっているのです。
数字で話さず「あいまい」に仕事をする人は、世の中にあふれています。
しかし、それが仕事の生死を分けていることに気づきません。あいまいになっているせいで、成果が出なくても気づかないのです。
昔は数字で話さなくても成果を出せた
どうして「数字で話す」ことが足りないのか。なぜなら、以前は、数字で話さなくても成果を出せたからです。
これまでの日本社会では、経済が成長し続ける中で、時間をかけて、人間関係をつくることができました。
オフィスで長い時間を過ごし、時には一緒に飲みにいくことで、相手の気持ちを察したり、空気を読める「目に見えない共通言語」が自然にできていました。
「空気を読む」ことで「あいまい」を埋めることができたので、「数字で話す」ことを十分に行わずとも、チームワークと気合いで成果を出すことができたのです。
それがコロナをきっかけに、通用しなくなりました。
「なかなか会えない」社内の人はもちろん、時には会ったことのない人とも仕事をしなければなりません。
短時間で相手に伝わり、相手を動かし、成果を出さなくてはなりません。
そのためには、仕事のゴールや、アクションをはっきりと話す必要があります。それが「数字で話す」ことなのです。
画面越しのあの人は、どうしてわかってくれないのか?
数字で話さないと伝わらないのは、オンライン越しの相手ならなおさらです。
あなたも、こんなことはありませんか。
・リモートワークで、部下や上司となかなか会えない
・お客さんとオンラインで商談をしなければならない
・学校に行けず、先生や友達に会えない。面接もリモートに
「なかなか会えない」から、仕事の成果が出なくてもいいということはありません。
「なかなか会えない」状況でも、仕事の成果を出すことが求められます。
「なかなか会えない」から、日頃のがんばりやチームワークが見えず、「見えやすい」売上や利益で評価せざるをえません。さらに、残業もなかなかできないなかで、短期間で成果を出すことが求められているのではないでしょうか。
「共通言語」を身につけよう
とは言え、オンラインが生み出した新しい仕事のやり方は、大変なことばかりではありません。
以前ならまず不可能だったことが、新しい「当たり前」になっています。自然豊かな場所に暮らしながら、東京の大企業や海外の仲間と一緒にプロジェクトを進めることもできるのです。
そう、すごいチャンスです。必要なものを身につけてさえいれば。新しい時代に必要なもの、それが「共通言語」なのです。
「共通言語」を身につけていれば、年齢・言語・文化が違う多くの人とつながり、協力を得て成果を出すことができます。それでは、共通言語とは何でしょう?
グローバルに通用する共通言語、「英語」を思い浮かべるかもしれません。
実は、英語よりももっと強力で、世界に共通の言語があります。それが「数字」なのです。特にビジネスの世界で”数字”は、最強の共通言語です。
そんな当たり前のこと、「なにを今さら」と思われるかもしれません。
逆に、「数字だけはなんとか勘弁してほしい」と思われるかもしれません。
だからこそ、はっきりお伝えします。
「数字で話す」ことが、この新しい時代、日本のビジネスパーソンに圧倒的に足りないのです。
仕事ができ、人柄も良い「できる、いい人」が、多くの人を巻き込み成果を出す。
そこに必要なのが「共通言語」、つまり「数字」で話すことなのです。
「数字で話す」のは特別なことではありません。
日本のビジネスパーソンにこれが足りていないのは、今まではなくてもやってこられた。つまり注目されていなかっただけです。
「数字で話す」ためのコツを身につけ、それぞれの場面で実践する。
そうすれば、オンライン・リアルにかかわらず、仕事で成果を出すことができます。
あなたは、仕事をするとき、数字で話していますか?
「そんなの当たり前。仕事の基本だよ」という方もいれば、「大切なのはわかるけど、なんとなく苦手」という方も多いのではないでしょうか。
もしかしたら「数字で話してるかなんて、ふだん考えたこともないよ」という方もいるかもしれません。
数字で話さない人は、9つの「ない」で大きく損をしています。
数字で話さない人は、協力が得られない
まず、協力が得られません。3つの「ない」が邪魔するからです。
①伝わらない
数字を使わない人の話は、具体性がないので、伝わりません。
②イメージを共有できない
一緒に何かをやるにも、ゴールのイメージがあいまいで、共有できません。
③聞いてもらえない
「あなたの話はよくわからない」というイメージがあると、相手はあなたの話を本気で聞いてもくれないでしょう。
次に、仕事が終わりません。3つの「ない」が邪魔をして、思ったように仕事が進まないからです。
④予想ができない
数字がないと、ゴールも進め方もわからず、どれほど時間やエネルギーがかかるか、予想もできません。
⑤行動を起こせない
どれほど時間とエネルギーがかかるかわからず、ゴールもわからなければ行動もできません。目的地も距離もわからないまま、マラソンを始めるようなものです。
⑥ムダが減らない
進め方も目安もなければ、仕事が効率的に進むはずがありません。
あちこち、ムダに足を引っぱられながら仕事をすることになります。
そのうえ、評価されません。がんばって仕事を終えても、3つの「ない」があなたの努力を台無しにしてしまいます。
⑦成果が測れない
営業は、売上目標と実績の数字なしには、どれだけ結果を出せたか測れません。営業以外でも、目標と実績の数字がないと「なんとなく」評価するしかありません。
⑧比較ができない
人事評価は他人との比較で行われます。でも、評価のものさしがなければ、比較はできません。営業のあなたと経理の同期、課長に選ばれるのはどちらでしょう?
⑨上司から上に伝わらない
直接の上司があなたの評価にすべての権限を持つとは限りません。上司が自分の上司や人事にあなたの評価を伝えるにも、数字がないと始まらないのです。
数字で話さないとなかなか仕事が終わらない
つまり、数字で話さない人は、周りの協力を得られず、1人でがんばるしかありません。
どんなにがんばっても、なかなか仕事が終わりません。なんとか終わっても、仕事が上司や周りに評価されません。
あなたに残るのは、周りへの不信・不安・不満です。しかし、周りの人々が悪いわけではありません。
もちろん、あなたのがんばりが足りないわけでもないのです。ただ、数字で話していないだけです。
あなたが数字が苦手だと、自分でわかっているなら、まだましです。しかし現実には、数字で話していないことを自覚していない人が多いのです。